運命の3日間③
大部屋は4人部屋で、私は奥の窓側のベッドに通された。
窓を10cmだけ開けると(それ以上はあかないようになっている)外のひんやりした風が入ってくる。気持ちいい。
銀杏の木がまっ黄色に色づいていて、犬の散歩をしている人やランニングしている人が見える。
その手前には救急車の搬送入口がある。きっと私もあそこから運ばれてきたんだな。
大病院だからなのか、コロナが増えているからなのか、夜中も救急車が絶えず入ってくる。
サイレンの音が近づく度に窓から救急車を探して、エールを送った。がんばれー!
病棟の消灯時間は21:30
そんなに早く寝たことないし、そもそも1日中横になっているから、なかなか寝付けない。
布団に入ると、身体が火照ってそのうち汗がしたたり落ちてきた。看護師さんが持ってきてくれたアイスノンを握りしめて、無理矢理眠った。
うとうとしかけた頃、点滴のアラームが鳴る。トイレにも2時間ごとに起きる。
夜明けが待ち遠しい長い長い夜だった。