運命の3日間②
無事朝を迎えました。
ビニールカーテン越しに朝御飯が運ばれ、
個室でいただきます。
点滴がつながれた右手は腫れ上がり、痛くて使えないので、左手にスプーンを持って口に運びました。
トイレに行くと、足が小刻みに震えているのがわかりました。きた、副作用…。心配しなくていいと言われたけれど、初めての感覚にやはり不安が募る。
スマホを手にとっても、震えで文字がうまく打てない。電話をしてもすぐに息苦しくなる。
薬の力ってすごい。
午後になって、コロナ再検査も陰性が確認できたので、大部屋に移ることに。
本当に何だったのか… 人騒がせな話だけど、ひとまず心配の種が一つ減ってよかった。
シャワーも解禁されたので、早速浴びることにした。点滴の管を外してから、腕をラップでぐるぐる巻きにして、その上からテープで止める。
毎回これは大変だ。忙しい看護師さんの手を煩わせるのも心苦しい。
副作用で身体もしんどいし、点滴の針がささったままで痛かったけれど、温かいシャワーを浴びて生き返った。
今まで当たり前のようにできてた事が、こんなに嬉しいなんて。
恵まれた環境に慣れ、人に感謝することを忘れかけていた私には、これもいい薬だな、なんて思った。