突然の破水と出血⑤
一人にされてどれくらい時間が経っただろう。
とてつもなく長く感じられた。
突然、モニターから大音量でアラームが鳴った。
ピピー、ピピー!!
ベビちゃんの心音も聞こえない。
こんなに大きなアラームが鳴ってるのに、誰もこない。
助けて!
ベビちゃんが死んじゃう!!
すみませーん!すみませーん!!
叫んでも誰にも聞こえない。
扉を開けて受付の人に助けを求めた。
お待ちください。と冷静に言われる。
ようやく助産師がやってきて、アラームを止めてくれた。
赤ちゃんは大丈夫だから。
と聞いて安心する。
よかったー。よかった!
その後医師がきて、
転院先を探してるがコロナでなかなか受け入れ先が見当たらないという。
見つかり次第救急車で搬送するとのこと。
本来助産師が同行するが、コロナなので救急隊員に任せると。
破水してからこんなに時間経ってるのに
今さら救急車って…
緊急なのかそうじゃないのか!
もうよくわからない。
とにかく無事でいてほしい、それだけ。
転送先が見つかることを祈るだけの時間がまた続いた。